1. 米国の金融危機に端を発した世界同時不況により、県内の雇用失業情勢は厳しい状況下にあり、県民には雇用不安が広がっている。また、先行き不透明感が強まる中、雇用の安定は社会の安定の基盤であることから、実効性ある景気回復策と併せ、雇用の安定・雇用の創出策を速やかに講ずることが喫緊の課題である。
2. このような認識の下、三重県経営者協会と日本労働組合総連合会三重県連合会(連合三重)は、第41回三重労使会議において労使が相互理解に立って、経営の安定と雇用の維持・確保に一致協力して取り組みを進めていく必要性を確認しあった。
3. 政府は勿論のこと、県、市町をはじめとする行政機関は、緊急的な雇用と経済対策を講ずる必要がある。とりわけ、企業の雇用維持に対する支援や、失業者の雇用・住宅確保対策、早期雇用に向けた職業訓練の拡充など、すべての労働者のためのセーフティネットの整備と対策を継続的に行うべきである。
また、新たな雇用の創出も不可欠である。とくに、医療・介護・保育等の分野でのマンパワーの適正配置、環境・農業・教育分野での雇用創出、社会資本の復元・整備等、社会が必要としている分野における雇用創出策を、公的支出を拡大しつつ、早急に実施すべきである。
4. 安定的な雇用システムが、人材の育成および労使関係の安定をはかり、企業・経済の成長・発展を支えてきたことを再認識しつつ、雇用の維持・確保に向けた個別企業における労使双方の努力はもとより、三重県経営者協会と日本労働組合総連合会三重県連合会(連合三重)が連携し、県内の雇用の安定と創出に向けた取り組みをすすめる。
5. 仕事と生活の調和の実現は、生産性の向上を図りつつ、労働者が仕事と生活において生きがい、喜びを享受するために重要であり、労使双方がその必要性を認識し、着実な取組みを進めることとする。
2009年5月25日
三重県経営者協会
日本労働組合総連合会三重県連合会 |
|
|